第10回 座談会レポート 「季節業務の明暗を分けたポイントとは!? 」
4月26日に開催された会員座談会では「季節業務」をテーマにディスカッションを行いました。当日は5事務所7名の会員が、各事務所の取組みや課題などについて、活発に意見交換を行いました。
2024 年4 月 26 日 (金) 16:30 ~ 17:30 開催
テーマ:季節業務の明暗を分けたポイントとは!?
季節業務の外部委託
座談会の冒頭は、季節業務を所内の人員のみで行っているか、外部に委託しているかについて意見交換が行われました。各事務所の経営スタイルや事務所規模に応じて、それぞれ異なる方法を採用しているようでした。
ある参加事務所からは、所内の人員だけで季節業務を行うことの重要性について意見がありました。そちらの事務所では、社内にデータエントリー専門の部署を持っており、主に所内のスタッフで業務を完結させているとのことでした。これにより、外部に依存することなく、業務の一貫性と品質を維持できるとのことでした。
一方で、多くの事務所が季節業務の一部または全部を外部に委託しているとのことでした。外部のプロフェッショナルに業務を委託することで、所内のリソースをより戦略的な活動に集中させたり、教育コストを抑えることがその狙いのようです。
外部委託の方法はさまざまで、ある参加事務所ではデータエントリーだけではなくRPA関連の処理を外部委託しているとのことで、これにより業務効率が向上しているとの報告もありました。このような外部リソースの活用により、内部の業務負担を軽減し、より専門的なサービス提供に集中できるようになっているそうです。
季節業務の資料回収
座談会では、資料回収に関する話題も活発に議論されました。この話題については、多くの参加者が資料回収の難しさとその対策について意見を交換しました。
ある参加者は、資料回収のプロセスが業種やお客様の属性に大きく左右されることを指摘しました。特に高齢のお客様の場合、デジタルではなく対面での資料回収が必要となり、このために時間と労力を要することが課題として挙げられました。また、回収したデータの抜け漏れが多く、お客様の使用する様々なクラウドストレージへのアクセスが必要となることも、資料回収を複雑にしているとのことでした。
別の参加者からは、確定申告の準備として早めにお客様とのコミュニケーションを開始することで資料回収をスムーズに進めているものの、年に一度しか連絡を取らないお客様は資料提供が遅れがちであるとの意見がありました。
このように、資料回収が多くの事務所にとって共通の課題であり、それに対処するためのさまざまな対策が試みられていることがわかりました。特にデジタルツールの活用や顧客とのコミュニケーションの頻度を増やすことが、効果的な解決策として挙げられている方が多い印象でした。
まとめ
今回の座談会ではこの他にも、「デジタルツールの導入と利用」、「業務効率化の取り組み」、「人材育成と教育」など、さまざまな話題で大変な盛り上がりを見せました。
季節業務に課題を抱えている事務所は多いものの、外部の事務所と意見を交わすことができる場は意外と少ないものです。そのような中で今回の座談会は、それぞれの事務所での取り組みや感じている問題点を語り、互いに学びやアイデアを交換する有意義な時間となりました。