顧問先DX分科会 – クラウドERP導入PJ Vol.3 –
分科会とは、顧問先へDX支援やサービスを提供するにあたって勉強会だけでは学ぶことができない、ナレッジおよび事例の共有、コンサルティングのフレームワークやツール等の開発を行うなどDXを推進するスキームを研究しより高い知識やスキルを習得していただくためのコンテンツです。
今期は顧問先へのクラウドERP稼働の提案方法の確立にフォーカスをあて月一開催中です。
本セミナーレポートでは分科会の様子を抜粋しご紹介いたします。
2022 年1 月14 日 (金) 16:00 ~ 17:00 開催
当番:株式会社 イワサキ経営/税理士法人 山下会計事務所
テーマ:ERP 提案が経営者に受け入れられた事例・受け入れられなかった事例
三回目となった今回は七社の会員事務所が参加し、株式会社 イワサキ経営そして税理士法人 山下会計事務所より発表いただきました。
先に株式会社 イワサキ経営からは、販売管理システムから会計システムへのデータインポートの事例が披露されました。
この事例は顧問先による管理システムへの登録が正確でないために会計へ落とし込む際、元情報を確認しながら修正するといった結果的に手間が増えてしまう状況となったのだそう。
販売管理システムを導入したことで仕入・販売状況がリアルタイムに確認できる点で顧問先ではおおよそ満足をえられていたため、会計までのシステム連携の難しさが良く表れた事例でした。
一方、税理士法人 山下会計事務所より、給与システムの更新を機に会計ソフトとの連携機能があるソフトへ移行しようという案件のご紹介をいただきました。
現在使用中の会計ソフトと連動がスムーズなものから、直接の連携はできないがインポートで対応可能かつクラウドによってさまざまな場所で複数人が対応できるソフトなど、いくつかの提案をされたそうです。
説明の中でも、業務課題を優先したシステムの変更や導入の検討、コストの懸念、というだけでは現状維持となりやすいのだとありました。参加者からは、顧問先が気付けていないポイントや言葉にしきれていない状況を見落とさずに、上段から整理しながら本質を見極めること、課題と期待される効果の比較ならびに具体的な内容への落とし込みが重要となるのではないか?という意見も挙がっていました。
一度うまくいった方法が、どの事例でもうまくいくかと言えばそういうわけではないかも知れません。うまくいかず、『あぁ、だめじゃん。もうやめよう。』 と火を消してしまう前に、目標・目的を見失わないような状態をサポートし、つくっていくことも大切なようです。
次回は、業務改善コンサル・経理代行の提案事例についてを議題に開催いたします。