経済界の方からのご推薦

吉田 雅彦(よしだまさひこ)氏【元日本マイクロソフト顧問】より
研究会への推薦コメントをいただきました。

日本は欧米や中国、韓国に比べ、産業のデジタル化が遅れていると言われています。原因の一つとして考えられるのが、日本企業の99.7%を占める中小企業におけるデジタル推進の遅れです。これは、生産性等の指標にも現れており、今後も中小企業経営のデジタル化が進まなければ、日本の産業の国際的な競争力を失いかねません。

中小企業におけるDXの推進でポイントとなるのが、デジタルを活用した業務プロセスの改革です。中小企業では、業務が属人化しているケースが多く、業務プロセスも定義されていない事が珍しくありません。経営にデジタルを取り入れるにはこのような視点でDXを推進できる人材が必要と考えます。

しかしながら、日本の現状では、このような人材は極めて不足しており、中小企業が独自にそのような人材を獲得または育成するのは、非常に困難な状況と言えるでしょう。
研究会の提供する「DX推進担当者」を育成する場は、このような状況を変える可能性を持っていると感じています。特に、その推進をサポートするのが、日頃から中小企業の経営をサポートする立場である会計事務所のスタッフであるということも、価値があると思います。会計事務所は日ごろから関与先である個々の企業の経営ビジョンや戦略を共有しながら、経営の支援にあたっているので、真のDX実現に最も適任の支援者と言えると思います。この点、IT産業における事業者の専門性はともすればテクノロジーの導入に偏りがちになり、経営の改革、業務プロセスの改革まで踏み込めない結果となりがちであることは否めません。中小企業DX推進研究会に集う多くの人財がこの活動を通して、デジタルに対する知見を高めることにより、日本の中小企業において、DXを梃としての経営の高度化が実現されることが、大いに期待されます。

以上のような観点から、当該研究会の活動は、日本のデジタルシフトを飛躍させる大きな一手になると確信しております。

【吉田 雅彦氏の略歴】

1969年に後の米国コンピュータベンダーのバロース社の日本総代理店だった高千穂交易入社をかわぎりに、日本ヒューレット・パッカードの相談役就任まで44年間一貫してコンピュータ業界の発展を牽引。
この間、合併、買収などの業界再編劇を繰り返し経験することで、タンデム、コンパック、DEC、HPが統合されたヒューレット・パッカード社が生まれ、IBMとマーケットを2分する勢力が形成された。

2013年にヒューレット・パッカード社を退任後は、その経歴を活かして日本マイクロソフト社の顧問をはじめ、ベトナム最大のITベンダーであるFPT 社の日本法人経営アドバイザーや、IT業界における数々の会社の社外取締役や顧問を歴任しながら現在に至る。

プロフィール一覧
1947年4月 静岡県 生まれ
1969年4月 高千穂交易株式会社入社
1985年4月 同社横浜支店長
1988年4月 合併に伴い日本ユニシス株式会社入社
1988年9月 日本タンデムコンピューターズ株式会社入社
1998年1月 合併に伴いコンパックコンピュータ株式会社入社
1999年10月 同社常務取締役 営業統括本部長
2002年11月 合併に伴い日本ヒューレット・パッカード株式会社入社、常務執行役
2004年5月 同社専務執行役員 営業担当
2007年2月 同社取締役 専務執行役員 営業担当
2007年7月 日本HPファイナンシャルサービス株式会社 代表取締役社長(兼任)
2009年4月 日本HP取締役 相談役
2009年6月 株式会社データ・アプリケーション社外取締役
2013年4月 ワクコンサルティング株式会社最高顧問(現任)
2013年6月 インテック株式会社社外取締役
2013年7月 日本マイクロソフト株式会社 顧問
2013年10月 株式会社P&Aアソシエイツ 代表(現任)
2014年6月 日本サード・パーティ株式会社 社外取締役(現任)
2017年6月 株式会社日本テクノス社 外取締役(現任)
2017年7月 FPTジャパン株式会社 エグゼクティブアドバイザーに就任(現任)
2018年6月 株式会社セゾン情報システムズ社 社外取締役(現任)